岩手南部地方の山側の風景

2011年 11月 4日
|

陸前高田に向かう途中そして海岸沿いからみた山側の建築の屋根が特徴的で、それらがつくりだす風景に興味をもちました。

 
 
 


大東町大原を出発し、今泉街道を走りながら外を眺めていると、山を背景に点在する建築の屋根が大きく、しかもぐいーんと反っているものが多いと感じました。
また、「入母屋づくり」という関東以北の住宅ではあまり見かけない屋根の形状をもつ住宅が結構あることに気づきました。

「入母屋づくり」とは、いくつかある屋根の形のうちのひとつなのですが、歴史的にも東北地方の民家ではそれほど多くはないようです。国内の分布を調べても、京都付近から中国、北陸地方につながる地域では多いのですが、関東では甲州付近(養蚕家屋)以外ではあまり見られない形のようです。

それが、なぜこの地方に多く存在しているのでしょうか?確証はないのですが、この周辺は平泉を中心とした地域で、その「上層文化遺産」が民家にも影響したのではないかという見方もあるようです。それを江戸時代からはじまる気仙大工が腕の冴えを披露しようと取り込んだ形であり、それを今でも採用する住宅があるのかもしれません。

この写真は陸前高田市矢作町の風景です。

 
 
 


今泉街道の途中の民家。屋根が大きいです。この屋根の形は「寄せ棟づくり」と言います。

 
 
 


屋根の上部に「ニグラハフ」という通風と煙抜きを兼ねたものが載っています。豪華なつくりです!

 
 
 


陸前高田市の津波被害を受けた海岸沿いからみた山側の風景

 
 
 


大船渡市三陸町越喜来の津波の被害を免れた山側の家々

 

(写真撮影 2011年9月10日) 塚田眞樹子建築設計