曇り空に映える松見タワー

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2012年 6月 1日
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筑波市の松見公園にある「松見タワー」。挑戦的な形態の展望施設。曇り空を背景に、輝いて見えました。

松見公園は筑波研究学園都市の中心地に位置する都市公園。
タワーを含む公園全体の設計は、建築家・菊竹清訓氏が手がけたもの。

遠くからは不思議に見えたタワーのプロポーションも、近づいてみると、「浮いているように見える水平面(レストハウス)」と「空に力強く伸びていく垂直面(展望塔)」がお互いを引き立て合っており、久々に胸が高まる思いをしました。

 
 
 


展望塔へのブリッジです。展望台へは100円の入場料を払って登ることが出来ます。

 
 
 


展望台からレストハウスを見下ろした写真

「曲線でつくられた公園」と「池に浮かぶ直方体のレストハウス」とを対比させた配置のバランスもよいと感じました。

1960年、菊竹氏は「海上都市」や「搭状都市」の構想を掲げ、川添登や黒川紀章らと“メタボリズム・グループ”を結成。1976年完成のこの松見タワーと人工池は、「海上都市1963」構想の中の「都市柱」と「プラットフォーム」を連想させます。

 
 
 


屋上から南側をみると、つくばエキスポセンターのシンボル的な展示物「H-IIロケット実物大模型」がみえました。

 
 
 


展望台を降りて、水平に伸びるレストハウス(休憩所)を見ると、テーブルや椅子が置いてあり、食事をしている人達がいました。

自由に入ることができるようなので、私たちも中に入ってみました。

 
 
 


ディテールにもこだわりが見えます。サッシの鍵まで既成品ではなく手作りです。

 
 
 


レストハウスの先端からみた公園

2枚の水平線で切り取られた景色が美しい。

 
 
 


タワーを出て公園内を散策すると、とてもユニークなかたちのベンチを見つけました。

小雨降る中、このベンチの中でくつろぐ人がいたため、正面の写真は撮れませんでした。

 
 
 


今回ここを訪れるまで「松見タワー」の存在を知りませんでしたが、かの有名な自邸「スカイハウス」同様、鉄筋コンクリート造での新しい建築に挑戦しようとする意志がみえます。
そして、どこか伝統的な雰囲気も漂わせています。

この建築を活かさないのは、もったいない!
もっと大勢の人に使っていただける工夫とメンテナンスへの配慮を、是非是非お願いしたいと思います。

所在地:茨城県つくば市天久保1-4 松見公園内

 

(写真撮影 2012年5月) 塚田眞樹子建築設計